法の書(The Book of the Law)について

“ツァダイは星にあらず”

 

こんな言葉が怒濤のごとく並んでいるのが『法の書』です(笑)

上記の言葉は、この中でも有名な一説。
この一説に基づいてトート・タロットでは

星のカードが従来の場所から変更されたのでした。

 

 

自分の講座の中では、基本的に触れない『法の書』ですが、ちょっと触れてみようかと思います。

トート・タロットを作った一人、アレイスター・クロウリーが最初の妻との新婚旅行でエジプトに滞在中、妻に行ったオカルト儀式の途中で彼女にトランス状態が起こり、そしてアイワス(Aiwass)という存在が降りてきます。その時の「声」をまとめたものが『法の書(The Book of the Law)』です。

 

この1904年に起こった『法の書』の伝授により、クロウリーの思想のコアとなる「テレマ(Thelema)主義」が生み出されます。テレマはギリシャ語で意志という意味です。

 

外側にある宗教や道徳といった概念よりも、何よりも自らの意志の方を重んじるという意味において、それまでのキリスト教的な宗教観や価値観とは、一線を画したものだったのでしょう。何せクロウリーは反逆児ですから(笑)

 

とにかく『法の書』は啓示ともいうべき内容で、言葉だけを追っていても難解でつじつまも合わずワケワカメで、他ならぬクロウリー自身が解読に苦労している程です。

 

多くのオカルティストが今日に至るまで、この難解な啓示の解読を試みていますが、クロウリーは自らの解説書の中で、我々には個人を超えた「真の意志(True Will)」があるという考えを用いています。

 

個人的に「真の意志」は、言葉として「天命」というニュアンスが一番しっくりと来ます。

 

『法の書』から始まった、クロウリーのテレマ主義がトート・タロットという形で、一つの実を結ぶまでには、また更に40年近くの月日が流れる事になるのでした。

 

 


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